私はこれまで、筑波大学発のヘルスケアベンチャーや介護系ベンチャー企業などで、数多くの「高齢者の健康増進事業」に携わってきました。そこで目の当たりにしたことは、「運動不足や人との交流機会の減少により、身体や心がどんどん衰え、やがては自分の足で歩くことも困難になってしまった高齢者の方々が、世の中には多く存在している」という現実。そして既に超高齢社会に突入している日本において、この問題は今後ますます大きくなることを強く実感しました。
そこで「人々が健康な生活および長生きを心から喜べる社会をつくりたい」という強い想いのもと、自らもこの社会問題の解決に取り組むために2016年1月に株式会社INSEACを設立。そして「科学×介護」という観点から多くのご利用者様に「身体機能の維持改善という成果」を提供するため、新発想の機能訓練特化型デイサービス「ARFIT」を開業しました。社内で蓄積したデータの分析や大手企業様との共同研究の結果からも、アルフィットの運動プログラムは多くのご利用者様に大きな成果を発揮できているといえます。これも多くの関係者の皆さまのお力添えの賜物と存じます。心よりお礼申し上げます。
その一方で近年は、新型コロナウイルスの影響で世の中は大きく変化し、社会の仕組みすらも変わりつつあります。そしてコロナ禍での自粛生活で、高齢者の方々の運動量や人との交流機会は大幅に減少し、更なる健康被害の拡大が懸念されます。
つまり、コロナ禍以前と同じままの状態では、この急激な環境の変化に耐えることができません。今後もご利用者様への成果を継続して提供し続けるためには、この環境変化に合わせて自らを「成長」「進化」させる必要があります。そのためにも、弊社はデジタルテクノロジーを活用した「科学的介護」に基づく新しいサービスの開発に、常に積極的に「挑戦」していきたいと考えています。
そして、日本が抱えるこの社会問題を解決できるモデルを構築できれば、日本と同様に高齢化が進むアジアなど諸外国に対しても、日本がイニシアチブを取ってこのヘルスケア産業をグローバルに展開していくことも可能になると考えています。
今後もインシークのアルフィット事業の動向に、是非注目して頂ければと思います。
株式会社INSEAC
代表取締役 竹内洋司